あっぷるランド

本番

私たち日本人がりんごを置く場合、ジクの方を上にして置き、西洋人はジクを下にして置きます。

パリ、ロンドン、ニューヨークなどのスーパーとか露天では、りんごがジクを下にした格好でやま積みにされています。
日本では、果物屋さんはもちろんのことスーパーでも、ジクの方を上にして陳列します。

りんごの場合、花がついてる方=花落ちの凹みになっている方が頭であり、反対に枝・ジクのついている方は尻となるのです。
従って、日本の場合は「
」を上に向けて置き、西洋は「」を上にして置きます。

この
アベコベが成立するのは、日本人は置いた形の造形感覚を大事にし西洋人は味の感覚を大事にするからでしょう。

-----------(りんごの場合は、花落ちの部分がより甘い)--------


■りんごに「」が なぜ 溜まるの?
自然生理現象

秋になると、完熟したデリシャス系のりんごの果肉には、飴色の蜜が溜まってきます。
日本では「
蜜入りりんご」と呼ばれ、甘い味が喜ばれていますが、外国では「ウォーター・コア」→(水入りりんご=蜜病)といって喜ばれません。

蜜入りりんごの「
」の成分はブドウ糖、果糖、蔗糖、ソルビットなどの単糖ですが、この中で果肉に流れ出す「」はソルビットが多いです。

ソルビットの甘味は、ブドウ糖、果糖、蔗糖に比べると半分以下です。そのため飴色の「」は、淡白な甘味です。またどうしても、果肉の質が軟らかみを帯びてきます。

西洋人は噛めばパシっ割れるような、クリスプ・アップルを好むので、甘くてソフトな「蜜入りりんご」は歓迎されません。

ではなぜ、「
」はなぜ溜まるのでしょうか?
果実がだんだん生育していくと、養分を運ぶ維管束によって糖分が果肉の中にもたらされます。

普通は、果実が必要とする十分な量だけの糖分が運ばれますが、デリシャス系のりんごの場合は、前記のソルビットの糖分発生量が多くなり、維管束を食い破って果肉内に流れ込むために、そこだけが飴色になり広がっていくのです。

ですから、ハチミツ(蜂蜜)とは全く無関係なのです